こんにちは。二本松養蜂場の西原です。
実際、ミツバチの寿命は長くありません。
同じ働きバチでも季節によって寿命がかなり違います。
特に違いが大きいのが、夏の働きバチと越冬蜂です。
今回はその違いを、できるだけわかりやすく整理してみます。
働きバチの寿命
まず、春から夏に生まれる普通の働きバチです。
この時期の働きバチの寿命は、だいたい1か月から1か月半ほどと言われています。
思ったより短いですよね。
でも理由を知ると納得できます。
夏の働きバチは、とにかく働きます。
・巣の掃除
・幼虫の世話
・花粉や蜜の受け渡し
・巣の温度管理
・外へ出て蜜や花粉を集める
年齢とともに仕事が変わり、最後は外勤蜂になります。
この外勤がかなり過酷です。
毎日何度も巣の外へ飛び、花を探し、蜜を集めて戻る。
雨、風、暑さの影響も受けます。
つまり、体を激しく使って消耗するから寿命が短いんです。
越冬蜂の寿命
一方で、秋に生まれて冬を越す働きバチ。
これが越冬蜂です。
越冬蜂の寿命は、だいたい3か月から5か月ほどと言われています。
夏の蜂に比べるとかなり長いですよね。
同じ働きバチなのに、ここまで差が出ます。
越冬蜂が長生きする理由
では、なぜ越冬蜂は長く生きるのか。
ここが一番大事なポイントです。
理由は大きく分けて三つあります。
・外勤が少ない
・体に栄養を蓄えている
・冬は群れ全体が省エネモードに入る
まず、越冬蜂は夏の蜂のように激しく外で働きません。
冬は花が少なく、外へ出る機会もかなり減ります。
つまり、消耗が少ないんです。
次に、越冬蜂は秋のうちに体へ栄養をしっかり蓄えています。
冬を越えるための体づくりがされている、と言った方が分かりやすいかもしれません。
さらに冬は群れ全体が活動を抑えます。
蜂球を作って巣の中で固まり、余計なエネルギーを使わない。
この生活スタイルも寿命を延ばす理由です。
夏の蜂が走り続ける選手だとしたら、越冬蜂は体力を温存しながら冬を守る役目。
同じ働きバチでも、生き方が違うんですよね。
女王蜂の寿命
ちなみに女王蜂はさらに長生きです。
女王蜂の寿命は2年から3年ほどと言われています。
働きバチに比べるとかなり長いです。
仕事が産卵に特化していて、外へ飛び回ることがほとんどない。
これも寿命の差につながっています。
ただし、長く生きるからといって、ずっと同じ力を保てるわけではありません。
養蜂では女王の若さもとても大切になります。
春に起きる世代交代
養蜂をしていると、この寿命の違いは春先に特によく見えてきます。
冬を越えた群れの中では、越冬蜂がまだ残っています。
そこへ女王蜂が産卵を始め、春の若い蜂が増えていきます。
つまり群れの中で
・冬を支えた越冬蜂
・これから増えていく春の働きバチ
この世代交代が起きるわけです。
この切り替わりがうまくいくと、群れは春に向かって一気に強くなります。
逆にここで崩れると、春の立ち上がりが弱くなります。
まとめ
ミツバチの寿命は、季節や役割で大きく変わります。
・夏の働きバチは約1か月から1か月半
・越冬蜂は約3か月から5か月
・女王蜂は約2年から3年
越冬蜂が長生きする理由は、外勤が少なく、栄養を蓄え、冬を省エネで過ごすからです。
同じ働きバチでも、季節が変わると役割も生き方も変わる。
ミツバチは小さな昆虫ですが、本当に奥が深いんですよね。

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