こんにちは。二本松養蜂場の西原です。
ハチがいなくなったら、蜂蜜が食べられなくなるだけ?
実はミツバチがいなくなると困るのは、養蜂家だけではありません。
私たちの“食”そのものが、かなりの確率で成り立たなくなります。
ミツバチは「受粉のプロ」
ミツバチの一番の仕事は、蜂蜜を作ることではありません。
花粉を運ぶことです。
世界の主要作物のうち、
約75%は昆虫による受粉に依存していると言われています。
特にミツバチは、
・同じ花を集中的に回る
・長距離を飛べる
・数が圧倒的に多い
この3点で、他の昆虫を圧倒しています。
ミツバチがいないと消える食べ物
具体的に言うと、こんな食材が影響を受けます。
- りんご
- いちご
- さくらんぼ
- アーモンド
- かぼちゃ
- ブロッコリー
- ナッツ類
これらは、無くなるというより、
収穫量が激減し、価格が跳ね上がるのが現実的です。
つまり、
スーパーに並ばなくなる前に、
高すぎて買えなくなるという未来が来ます。
人工受粉では代わりにならない
結論から言うと
できるが、コストと労力が合わない
実際、中国の一部地域では、
人の手で一本一本、花に受粉させています。
結果どうなったか
・人件費が爆増
・作業者不足
・品質が安定しない
ミツバチ一群がやっている仕事を、
人間が代わるのは現実的ではないという事です
ミツバチは生態系の“土台”
ミツバチが花粉を運ぶ
↓
植物が実をつける
↓
動物が食べる
↓
人間の食卓に届く
この流れの、一番最初にいるのがミツバチです。
つまり、
ミツバチが減ると、
食物連鎖が下から崩れます。
派手さはありませんが、
いなくなると一気に影響が出る存在です。
養蜂家が一番怖い現実
ミツバチは、環境の変化にとても敏感です。
・農薬
・気候変動
・餌となる花の減少
これらの影響が、
人間よりも早く、はっきり表れます。
養蜂家にとってミツバチは、
生きた環境センサーです。
減るということは、
自然が壊れているサインでもあります。
絶滅=一気に起きるとは限らない
怖いのは、
ある日突然いなくなることではありません。
・少しずつ数が減る
・弱い群が増える
・回復しなくなる
この「じわじわ」が、一番厄介です。
気づいた時には、
元に戻せないラインを越えている可能性があります。
まとめ
ミツバチが絶滅すると困る理由は、
「蜂蜜がなくなるから」ではありません。
私たちの食、農業、自然の循環が成り立たなくなるからです。
養蜂をしていて思うのは、
ミツバチは人間に尽くしているわけではない、ということ。
ただ、自分たちの役割を、
黙々と果たしているだけです。
その存在に頼り切っているのは、
実は人間の方なのかもしれません。

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