こんにちは。二本松養蜂場の西原です。
養蜂を始めたい人から、かなりの確率で聞かれるのが
1群(箱)から、どれくらいハチミツが採れるのか?という疑問です。
これは正直、条件次第の世界ですが、
研修や秋現場で見てきたリアルな感覚をベースに整理してみます。
採蜜量は何で決まるのか
まず前提として、ミツバチはハチミツを人間のために集めているわけではありません。
彼らにとってハチミツは生きるための貯金です。
そのため採蜜量は、次の要素に大きく左右されます。
- 群の勢い(働きバチの数)
- 女王蜂の産卵状況
- 周辺の蜜源環境
- 天候と気温
- 養蜂家の管理頻度
同じ30箱でも、年や場所が違えば結果はまったく変わります。
採蜜回数と期間の目安
一般的な日本の養蜂では、
年に1〜3回の採蜜がひとつの目安
春蜜だけで終わる年もあれば、
初夏・夏・秋と分けて採れる年もあります。
期間で言うと、
- 春蜜:5月前後
- 初夏蜜:6〜7月
- 秋蜜:9月前後
ただし、無理に回数を増やすと群が弱ります。
採れるから採る、ではなく残す勇気が必要です。
1群あたりの採蜜量
かなり現実的な数字を出してみます。
- 少ない年:5〜10kg
- 平均的な年:15〜25kg
- 条件が良い年:30kg前後
これはあくまで健全な群を維持した上での話です。
削りすぎれば翌年に響きます。
150g瓶にすると何本分?
仮に1群で20kg採れた場合で計算すると、
20,000g ÷ 150g = 約133本
1群で100本以上並ぶと、
初めての人はだいたい驚きます。
でもこれは、
ミツバチが何万回も花を往復した結果です。
国産ハチミツの平均相場
国産ハチミツの相場感は、
- 150g:1,200〜1,800円
- 300g:2,300〜3,500円
安く売ろうと思えばいくらでもできますが、
管理コストと手間を考えると安売りは続きません。
量より「どう作ったか」が価格に出る世界です。
採蜜で気をつけたい注意点
ここは経験上、かなり大事なところです。
- 群が弱っているときは採らない
- 真夏の無理な採蜜はストレスになる
- 花が切れる時期は特に注意
- 全部採らず、必ず巣に残す
ハチミツは採れるけど、
翌月に群が崩れる、というケースは本当に多いです。
養蜂は「量」を追いすぎない方がうまくいく
これは断言できます。
養蜂は、
「今年いくら採れたか」より
「来年も元気な群がいるか」の方が大事です。
採蜜量は、
群を大事にした“結果”としてついてくるもの。
欲張らない群ほど、
翌年よく働いてくれます。
まとめ
1群からの採蜜量は、
夢のある数字にも見えますが、
その裏には地味な管理と判断の積み重ねがあります。
ハチミツの量は、
ミツバチとの信頼関係のバロメーター。
そんな気持ちで向き合うと、
養蜂は一気に面白くなります。
これから初夏の採蜜に向けて二本松養蜂場もスタートしていきます。

コメント