山はいくつの場所で管理するのがいいのか?養蜂家の考え方
こんにちは。二本松養蜂場の西原です。
養蜂を始めると、早い段階で考えることがあります。
「蜂を置く山(蜂場)は何ヶ所必要なのか」という疑問です。
広い山が一つあれば十分と思う人も多いですよね。
私も最初はそう思っていました。
結論から言うと、蜂場は二ヶ所以上ある方が安定します。
養蜂は自然相手の仕事。環境を分散しておくことが大きなメリットになります。
では、なぜ蜂場を分ける必要があるのか。養蜂家の視点で整理してみます。
蜜源リスクの分散
蜂蜜は花が咲かなければ採れません。
当たり前ですが、養蜂ではこれがすべてと言ってもいいくらい重要です。
例えばその年
・花があまり咲かなかった
・天候が悪かった
・周辺で農薬が使われた
こういった条件が重なると、その場所ではほとんど採蜜できないこともあります。
蜂場が一ヶ所だけだと、その年の収穫が大きく落ちる可能性。
養蜂家にとってはかなり大きなリスクです。
山を二ヶ所、三ヶ所に分けておくと、どこかの場所で補える可能性があります。
養蜂では場所の分散=リスク対策。基本的な考え方です。
病気・ダニ被害の分散
ミツバチにはダニや病気があります。
群が近い場所に密集すると、これらが広がりやすくなることがあります。
もし一ヶ所の蜂場にすべての群を置いていると、トラブルが起きたときに被害が広がる可能性もあります。
蜂場を分けておくことで、被害を抑えられるケースもあります。
養蜂ではリスクを分散することが大事。これもその一つです。
蜜源ごとの蜂場活用
山によって咲く花は違います。
例えば
・アカシアが多い山
・トチの木が多い山
・雑木が多い山
場所によって蜜源は変わります。
養蜂家の中には、花の時期に合わせて蜂を移動させる人もいます。
春はアカシア
初夏はトチ
その後は百花蜜
蜜源に合わせた蜂場の使い分け。採蜜チャンスを広げる方法です。
蜂蜜の種類を増やすことにもつながります。
箱数が増えると必要になる蜂場
養蜂を続けていくと、箱数は少しずつ増えていきます。
20箱
30箱
さらに増えて50箱以上
こうなると一ヶ所の蜂場では管理が大変になることもあります。
例えば
・作業スペース
・蜂の出入り
・盗蜂のリスク
箱数が増えるほど、蜂場の環境は重要になります。
蜂場を分散しておくと作業もしやすくなります。
蜂同士の干渉も減る。現場では大きな違いです。
まとめ
養蜂では、蜂場を一ヶ所だけで管理するよりも複数の山で管理する方が安定します。
・蜜源リスクの分散
・病気やダニの拡大防止
・蜜源に合わせた採蜜
・作業環境の改善
こうした理由から、多くの養蜂家が蜂場をいくつか持っています。
もちろん最初は一ヶ所から始める人がほとんどです。
ですが箱数が増えてくると、二ヶ所、三ヶ所と蜂場を増やしていく人が多いんですよね。
養蜂は自然と付き合う仕事。
環境を分散しておくこと。長く続けるための考え方です。
蜂蜜を作る仕事は、自然とどう向き合うか。その積み重ねなんですよね。

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